今、「負けへんで 西宮冷蔵」から「食の安全空間 西宮冷蔵」
弊社は創業以来、現在まで食品を中心とした冷蔵保管業務に従事してまいりました。 関西では80年代半ばからビッグプロジェクトが相次ぎ、特に関西空港開港は、関西圏の国際化と豊かな食文化の創造へとつながりました。 弊社も92年秋、西宮浜の地に5000トンの収容能力を備えた冷蔵庫を建設移転し、多彩な食品流通の一翼を担うべく新たなスタートを切り始めました。
しかし2002年、お客様でもありました雪印食品により弊社倉庫内で牛肉偽装事件が引き起こされ(※)苦悩の中で私は内部告発という行動に至りました。 告発後は国土交通省より営業停止処分、相次ぐ取引先の撤退などにより廃業もやむなしと追い込まれたこともありましたが、様々な方々の心温かいご支援もありなんとか会社を立て直し、現在では専務 水谷甲太郎(四代目)を中心に新たな西宮冷蔵として駆け出しております。
多くの困難を乗り越えた結果、今日の西宮冷蔵があります。「食の安全」を社会の恒久的なテーマにするため、商品の徹底保管、お客様から信頼される倉庫会社づくりを目指してまいります。 また「食の安全」に限らず、環境への配慮やコーポレートガバナンス、コンプライアンスの徹底など、今後も西宮冷蔵は社会的責任を果たす企業姿勢を貫いてまいりたいと思います。
今後とも、西宮冷蔵に対するご理解とご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。
西宮冷蔵株式会社
代表取締役 水谷洋一
※雪印食品牛肉偽装事件
BSE問題による国の国産牛肉買い上げ事業を悪用し外国産の牛肉を国内産と偽り、国に買い取らせ、約2億円をだまし取った詐欺事件。西宮冷蔵にとっては大口の取引先でもある雪印食品だったが、その不正を許すことができず代表の水谷洋一がマスコミに向け雪印食品の不正を内部告発。
西宮冷蔵の軌跡
- 1937.02
- 水谷初次により兵庫県西宮市津門大塚町にて創業。
- 1987.04
- 水谷洋一が三代目の代表取締役社長に就任。
- 1992.11
- 新社屋を西宮浜に建設移転。
- 1995.01
- 阪神・淡路大震災により倉庫内の商品が散乱、復旧に半年以上を要する。
- 2001.10
- 雪印食品社員が西宮冷蔵倉庫内にて国内産牛肉を外国産牛肉に詰め替える。
- 2002.01
- 代表 水谷洋一が雪印食品の不正をマスコミに向け告発。
- 2002.11
- 国土交通省から書類改ざんを理由に営業停止処分を受ける。
- 2003.05
- 電気代の滞納により通電が止められ、倉庫内の電気が消える。
- 2003.09
- 大阪・梅田の陸橋にて事業再生のためのカンパを募る。
- 2004.02
- 支援者の方々のご協力により再建に必要な金額800万円が貯まる。
- 2004.03
- 電気が再送電され、冷蔵庫に冷気が取り戻される。
- 2004.04
- 従業員5名で営業を再開。
- 2010.07
- 現在、専務 水谷甲太郎を中心に従業員9名となり、業績が告発前の7割程度に戻る。